マルチ決済サービス「Veritrans4G」導入事例
名古屋市消防局、「現金のみ」の慣習を破り手数料キャッシュレス化を実現
名古屋市消防局様は、火災や災害から市民の生命と財産を守る役割を担っています。その中でも予防部 規制課という部署は、火災を「未然に防ぐ」ための重要な業務を担当しています。具体的には、商業施設やビルにおけるスプリンクラーや消火器などの消火設備、あるいはガソリンスタンドや化学工場といった危険物・高圧ガス施設が、消防法を主とした関係法令の基準を遵守しているかを厳格に指導する業務です。
これらの業務に関連し、市民(主に事業者)から危険物・高圧ガス施設の設置申請など、各種申請を受け付ける際に、法令に基づいた「手数料」の納付が必要となります。手数料の新しい支払手段としてDGFTのマルチ決済サービス「VeriTrans4G(ベリトランスフォージー)」」を導入いただいています。
今回はVeritrans4G導入の経緯や、公金分野での活用方法、さらに具体的な効果についてお伺いしました。

[お話を伺った方] ※役職等は2025年10月時点
<前列右>
名古屋市消防局
予防部規制課 課長補佐(危険物担当)消防司令 梶原 庸平様
<前列中央>
名古屋市消防局
予防部規制課 危険物担当 消防士長 高橋 伸吾様
<他>
予防部規制課のみなさま
VeriTrans4G活用方法
- ・市民からの各種申請の際に発生する手数料の支払い
キャッシュレス化によるメリット
-
目的
- ・申請手数料の支払いにおける市民の利便性向上
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課題
- ・現金払いによる市民と職員の負担
-
効果
- ・現金管理業務の工数削減、キャッシュレス決済利用者の増加
■ ご利用サービス
VeriTrans4Gの導入前の課題
手数料の支払いが「現金・窓口」のみ。市民と職員、双方に負担が生じていた。
<申請者(市民・事業者)側の負担>
名古屋市消防局様が扱う申請の多くは、専門的な審査を必要とします。特に、大規模な危険物施設の新設や変更に関する審査では、手数料が数十万円という高額になるケースも珍しくありませんでした。
キャッシュレス決済が導入される以前は、支払い方法が「現金」のみ、かつ「各区の消防署窓口での対面払い」のみと定められていました。
そのため、申請者は以下のような負担がありました。
- 1.高額な現金の準備:銀行などで高額の現金を引き出し、それを紛失しないよう注意しながら消防署まで持参する必要があった。
- 2.時間・場所の制約:支払いのため、平日の開庁時間内に管轄の消防署窓口まで出向く必要があった。
キャッシュレス決済が普及する中、公的機関の手数料支払いが依然として現金のみであることは、利用者の利便性に課題がありました。
<職員側の負担>
課題は申請者側だけではありませんでした。手数料を徴収する職員にとっても、「現金管理」は大きな事務負担となっていました。
公金(公の機関が徴収・管理する金銭)の取り扱いは、厳格な管理が求められます。1円の誤差も許されないため、日々の集計や照合には細心の注意が必要でした。
また、窓口で受け取った現金を、会計を担当する総務課へ引き継ぐまでのプロセスも煩雑でした。
受け取った現金の保管、日次の締め処理、帳票の作成、そして総務課への現金の受け渡しと、複数部署にまたがる確認・照合業務が発生していたのです。
これらの現金管理業務は、本来注力すべき「火災予防」のための専門的な審査や指導といったコア業務の時間を圧迫する要因の一つとなっていました。
このような背景から、国全体のデジタル化推進の流れもあり、まずは「電子申請システム」の導入が検討されるのを契機に、「申請がデジタル化されるならば、決済もデジタル化しなければ、本当の利便性向上には繋がらない」という考えのもと、手数料のキャッシュレス化が本格的に検討されることになりました。
VeriTrans4G導入の決め手
「幅広い公金分野への導入実績と豊富な決済手段が選定の理由です」
名古屋市消防局様は、電子申請システムの導入と並行して、決済インフラの整備を担う決済代行サービスの比較検討を行いました。
その中で、公的機関のニーズに合致する複数の強みを持つ「VeriTrans4G」が採用されました。
1.決済手段の豊富さ
公的機関の手数料徴収において、特定の支払い手段しか提供できない(例:クレジットカードしか使えない)ことは、サービスの公平性の観点から望ましくありません。
高橋様:「Veritrans4Gは、5大国際ブランドのクレジットカード決済に加え、コンビニ決済、そして銀行決済(Pay-easy)にも標準で対応していました。この『支払方法の豊富さ』が、市民サービスとして必須の要件を満たしていました」
特に、クレジットカードを所有していない方や利用に抵抗がある方でも、お近くのコンビニエンスストアで支払いが可能です。また、銀行決済(Pay-easy)は、法人の申請者が経費処理(銀行振込)を行う際にも利便性が高いと評価されました。
2.導入方式の柔軟性(メールリンク型決済)
名古屋市消防局様は、「メールリンク型決済」を採用。これは、決済に必要な専用のURL(リンク)を生成し、それをメールで申請者に送付する仕組みです。
高橋様:「電子申請フォームの最終画面に決済機能を組み込むだけでなく、窓口での対面申請という既存の業務フローにも柔軟に対応できる点が大きな決め手でした」
大規模なシステム改修を行うことなく、現在の運用(窓口での申請が主流)を維持しながらキャッシュレス化を追加できる「メールリンク型決済」は、最も現実的で導入しやすい方式でした。
<メールリンク決済概要図>
3.公金分野・大学での豊富な導入実績
そして何よりも評価されたのが、「導入実績」でした。
高橋様:「DGFTは、名古屋市と同じ公的機関や、会計ルールが非常に厳格な国立大学法人などへの導入事例が豊富でした。これは我々にとって最大の安心材料となりました」
市民から預かる「公金」の取り扱いには、高度なセキュリティ要件と、自治体特有の会計ルールへの理解が不可欠です。DGFTがこれらの分野で培ってきたノウハウと信頼性の高さが、導入を後押しする最後の決め手となりました。
VeriTrans4G導入の効果と反響
現金管理の業務が削減され、キャッシュレス利用者は増加傾向
<市民・申請者の反応>
導入当初は、窓口でのQRコード読み取りや空メール送信など、操作面で申請者から戸惑いの声もあったといいます。
高橋様:「操作方法を分かりやすく記載したマニュアルを作成し、職員が丁寧に口頭でサポートすることで、不安の解消に努めました。一度経験していただければ、次からはスムーズに利用されています。
現在ではキャッシュレス決済の利用者は右肩上がりに増加しており、利便性を評価する声が寄せられています」
<職員の反応>
高橋様:「一番は、高額の現金を取り扱う心理的なプレッシャーと、その後の集計・管理業務から解放されたことが大きいです」
従来発生していた、現金を総務課へ引き継ぐための煩雑な事務フローが大幅に改善。現金のデータがシステム上で管理可能なため、ヒューマンエラーのリスクも軽減可能です。
高橋様:「職員が、現金管理や帳票作成にかけていた時間を、本来のミッションである『火災予防』のための審査(図面の確認)や、施設への立入検査の準備といった専門業務により多く振り分けられるようになりました。これは組織にとって非常に大きなメリットです」
今後の展望
目指すは「さらなる市民サービスの向上」
高橋様:「公的機関である名古屋市には、セキュリティポリシーや会計処理において、民間企業とは異なる厳格な規制や独自のルールが多数存在します。導入にあたっては、DGFTの担当者の方が市の規制とシステムの仕様をどう擦り合わせるか、粘り強く調整作業を行ってくれました」
また高橋様は、システムのメンテナンス情報なども逐一丁寧な報告があり、運用開始後も安心してシステムを任せられているといいます。
この成功体験を踏まえ、さらなる市民サービスの向上を検討しています。
高橋様:「支払手段は、多ければ多いほど市民の利便性に繋がると考えています。昨今のQRコード決済の急速な普及を鑑み、以前検討していた『Cloud Pay Neo(クラウドペイネオ)』(QRコード決済)についても、再検討したいと考えています」
高橋様:「また、DGFTへは『Veritrans4Gの管理画面のカスタマイズ性向上』を期待しています。例えば、会計処理に必要なデータを特定の形式で抽出しやすくするなど、より業務フローに最適化された機能があれば、さらなる効率化が図れるからです。」
梶原様:「名古屋市全体で見れば、残念ながらまだ他部局では現金の取り扱いが多いのが実情です。しかし、私たちがこの取り組みを成功させ、その利便性が証明されたことで、局内全体のDX推進の良いきっかけになればと願っています」
手数料のキャッシュレス化は、市民の利便性を高めると同時に、職員を煩雑な業務から解放する確かな一歩となりました。
DGFT営業担当と名古屋市消防局のみなさま
名古屋市消防局様による手数料のキャッシュレス化は、市民の利便性向上と、職員の業務負担軽減という二つの課題を解決する確かな一歩となりました。現金の取り扱いという従来の慣習を見直し、キャッシュレス決済を柔軟に取り入れることで、より円滑な行政サービスの提供が可能です。
DGFTは、さらなるお客さまの利便性向上とキャッシュレス決済の浸透に向けて取り組んでまいります。
名古屋市消防局

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2026年3月6日掲載
