「後払い決済」を通販・EC事業に導入する方法と、意外なメリット

2019/01/31

「後払い決済」を通販・EC事業に導入する方法と、意外なメリット

この記事の目次

御社のECサイトは「後払い」に対応していますか?

「後払い」とは先に商品を提供してから、支払いを受け付ける決済方法のことです。後払いでの支払い方法は、「コンビニ」「銀行振込」「郵便局」などさまざまで、受け取ったユーザが都合のよい支払い方法を選択できることが多いです。

後払いを導入しようとする場合、「商品を受取り後の自社銀行口座への振込み」がもっともシンプルな「後払い」です。しかしこの方法は、商品を受け取ったユーザが支払いをしない未回収リスクや、口座に振り込まれた金額・名前と注文をつきあわせ、相違があれば対応するなど運用工数の大きな負担が発生します。

そのため、後払いの導入では「後払い決済サービス」を使うことが一般的です。

自社での口座振込型「後払い」の課題

  • 商品を受け取ったユーザが支払いをしないリスク
  • 未払い購入者への督促
  • 口座に振り込まれた金額・名前と注文のつきあわせ作業
  • 振込額などに相違があった場合の対応

「後払い決済サービス」は、後払い決済サービス業者とEC事業者がデータ連携することで、お客様への請求・代金回収・売上入金を一括して代行します。

請求書は、商品と別に後払い決済サービス事業者から送付する方法と、EC事業者の側で発行し商品に同梱する方法の2種類があります。EC事業者は上記であげた自社口座振込型後払いで発生する面倒なタスクはすべて後払い決済サービス業者にまかせ、売上金を受け取ることができます。

後払い決済サービスの仕組み
後払い決済サービスの普及状況(2017年)

2017年の調査によると、売上高上位の通販企業の65%が後払いサービスを導入し、そのうちの55%が代行サービスを利用しています。 「後払い」は多くのユーザにとって身近で慣れた支払い方法です。

クレジットカードの普及が進んだ現在、ネットショッピングで「後払い」を利用するのはどのようなユーザ層でしょうか?

 

次のグラフは「ネットショッピングを利用しない理由やネットショッピングのデメリット」のデータです。

まず、クレジットカードを持っていないユーザが「7.7%」と少なくないことが分かります。また、クレジットカード決済のセキュリティへの不安を感じるユーザは約3割もあり、彼らに購入してもらうために「後払い決済」の選択肢はとても重要です。

ネットショッピングを利用しない理由やネットショッピングのデメリット(複数回答)

「初めて利用するネットショップで買い物する際に不安に思うこと」の調査によれば、「先払い決済をして商品が届かない」「クレジットカード決済での情報漏えい」「商品の品質」など非常に多くのユーザが不安を感じています

初めて利用するネットショップで買い物する際に不安に思うこと

その結果、「初めてのネットショップで買い物する際、最も利用したいと思う支払い方法」では、第1位「クレジット払い」の44.3%についで、第2位「後払い」には39.9%の高い利用意向があります。

初めて利用するネットショップで買い物する際、最も利用したいと思う支払方法は以下のどれですか?

後払い決済の主な利用者

  • クレジットカードを持っていない層 : 学生・主婦・高齢者など
  • 通販での電話・FAX注文から後払い決済の流れに慣れている層 : 高齢者
  • クレジットカードやEC事業者に不安を感じる層

ECでのクレジットカードの普及が進んでも、「クレジットカードやEC事業者に不安がある」ユーザ心理はネットショッピングで買ってもらえない理由の大きな理由のひとつになっています。特にAmazon・楽天などのモールでない自社ECサイトでは、あらたにクレジットカード情報を入力して初回購入してもらう心理的なハードルが高く、「後払い」による安心訴求は大きな効果があります。

DGフィナンシャルテクノロジーの決済サービスについて詳しく知りたい方はこちら

消費者のメリット ~安心&便利

消費者が後払いを利用するメリットは下記です。

  • 商品が到着して確認した後に支払える安心感がある  
  • クレジットカードや特別な登録がなくても、誰でも支払える
  • 自分が慣れているコンビニや銀行・郵便局へ払込票を持っていくだけで支払える

「初めて利用するネットショップでの支払い方法に後払いを利用したい理由」では、約9割が「届いた商品の中身を確認してから支払える」と回答しています。 また、クレジットカードを利用しなくてよいことやコンビニ・銀行・郵便局など好きな場所で支払えることも後払いが支持される大きな理由です。

「初めて利用するネットショップ」での支払方法に「後払いを利用したい」理由(複数回答)

通販・EC事業者のメリット ~新規顧客の獲得と業務効率化

通販・EC事業者が後払いを利用するメリットは下記です。

新規顧客獲得・売上向上
前段で説明したように、ネットショッピングで買ってもらえない理由の大きなひとつがEC事業者やクレジットカード決済への不安。特に自社ECサイトでは、あらたにクレジットカード情報を入力して購入してもらうハードルが高いため、後払いの選択肢が有効
入金確認せずに即時で出荷が可能
商品の回転効率が早くなる。未払いによる販売機会損失がなくなる
入金管理などの工数削減→業務効率化
入金管理・突き合わせ・督促などの手間を代行会社が担当するため、より重要な業務に集中できる

先ほどとは別の調査によると、「普段購入しているサイト」より「初回購入のサイト」の方が後払いを希望するユーザが1.3倍多いことが分かりました。後払いによる安心の提供は新規購入ユーザを増やすために非常に重要です。

最も後払いを利用したいと回答した方の割合

また、後払いでは入金確認を待たずに商品を出荷できます。これによって、商品の回転効率がアップし、入金忘れなどの未払いによる販売機会の損失もなくなります。また、入金管理・突き合わせ・督促などの手間のかかる作業から解放されます。

【「後払い」導入前と導入後】

  後払い導入前 後払い導入後
顧客の安心感
出荷スピード
入金管理の工数 負担大 負担少

このようにメリットの多い「後払い決済サービス」を、導入する際のポイントをお伝えします。

1. 債権保証型かどうか

後払いには、商品を受け取ったユーザが支払いをしない「未払いリスク」があります。万一未払いの場合でも、後払い決済サービス提供会社から売上を保証してもらえるがの「債権保証型」です。

2. リアルタイム与信かどうか

後払いサービスでは、顧客の注文を後払いで対応できるかどうかをチェックする「与信審査」があります。与信審査には、注文時に即、後払い可能であることをお知らせできるものと、注文後にあらためて後払い可能かどうか回答するものがあります。

3. 導入におけるシステム改修の有無、必要な場合はそのコスト

ECサイトと後払い決済サービス事業者のシステムで、注文者情報・購入情報などを連携する必要があります。連携方法には、CSVなどのデータを出力し、後払い決済サービスへアップロードする方法と、それらの作業が不要になるAPIによる自動連携があります。どの連携方法が使えるのか、システム改修のコストがどの程度必要か検討します。

4. 与信審査の柔軟性

後払いは「かけ売り」になるため、1回の利用金額の上限が5万円程度であることが一般的です。高額商品を扱うECサイトなど、標準的な上限設定では不十分な場合、柔軟な与信基準を設定できるかどうかが重要な検討ポイントになります。

5. 決済手数料率、請求書発行手数料

後払い決済サービスの利用料は下記の費用構成が一般的です。

  • 初期費用
  • 月額費用
  • 請求書発行手数料:1通あたり○円
  • 決済手数料:売上額あたり○%

決済手数料は、売上単価や月の販売数、季節での売上変動の幅によって変わります。

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後払いの魅力をまとめると

  • 「後払い」がないことによる、未購入(カゴ落ち)を無くす
  • 「後払い」ができる他社に流れるのを防ぐ
  • 「後払い」は新規顧客の初回購入に特に有効
  • 前払い(銀行振込)購入者の未払いを無くす
  • 即時発送で商品の回転効率が上がる

多くのメリットがあることを理解いただけたでしょうか。DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT、旧ベリトランス)では、EC事業者のみなさまの売上向上を支援しています。

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