災害時にも「止まらない決済」を│キャッシュレス決済の利点と求められるBCP対策

      

更新日|2026/02/03

災害時にも「止まらない決済」を│キャッシュレス決済の利点と求められるBCP対策

地震や豪雨などの自然災害が相次ぐ日本において、事業者にとって重要性を増しているのが災害時の事業継続(BCP)です。
BCP(事業継続計画)とは、自然災害やテロ、システム障害など非常時においても事業を停止させない、あるいは停止しても早急に復旧させて事業への影響を最小限に抑えるための計画のことを指し、「Business Continuity Planning」の頭文字をとった名称です。

災害時は電力や通信といった主要なインフラがストップするという問題があり、現状では現金こそが災害時にも確実な決済手段であると認識されていますが、災害時対応という点では、キャッシュレス決済にも多くのメリットがあります。

世界中でキャッシュレス化が進むなか、インフラ・決済サービス事業者における災害時の対策も重要課題のひとつとされ、各社さまざまな取り組みを実施しています。決済サービスを利用する事業者は、災害時にも安定的に決済を実行するために、こういった動向を理解して適切な対策を取ることが大切です。

この記事の目次

災害時には停電やネットワーク回線のトラブルなどが発生することで、キャッシュレス決済が利用できなくなるリスクが高いといえます。キャッシュレス化の伸長を背景に、災害時に買い物難民になってしまうという利用者が続出することが考えられています。

災害時にキャッシュレス決済が機能不全になる背景として、決済システムを維持するための電力を賄うのが難しいという問題があります。仮にバックアップ電源があっても、POSレジや接続しているCAT端末を稼働させるには不十分なことが多く、POSレジが稼働したとしても、ネットワーク回線がダウンしていれば当然ながらキャッシュレス決済は利用できません。

一方で、スマートフォンなどが利用するモバイル回線は、比較的早期に利用可能となるケースが多いとされています。
その背景の一つが、携帯電話の基地局には非常用電源が備えられている場合が多い点です。大規模停電が発生した場合でも、基地局側が非常用電源で稼働していれば、自宅や店舗の電力が復旧する前の段階でも、通信が可能となる可能性があります。
このため、固定回線や店舗設備が使えない状況下でも、スマートフォンを通じた通信が確保されるケースがあります。

DGFTが提供する端末レス決済サービス「Cloud Pay Neo(クラウドペイネオ)」は、こうしたモバイル回線を活用した決済の仕組みを採用しています。決済端末やPOSを必要とせず、QRコードを提示するだけで、利用者のスマートフォンから決済を完了できるため、電源や設備に制約が生じやすい災害時においても運用しやすい特性を持っています。

このように、モバイル回線を利用するタイプや、決済端末が不要の決済サービスであれば災害時においても対応可能です。

現金決済も、災害時にはさまざまな制約があります。事業者と利用者の双方が十分な現金を用意しなければならず、決済プロセスにかかる負担は決して少なくありません。

事業者側は、停電によってレジが使えないと、会計や売上の集計に余計に手間がかかり、銀行やATMが機能不全に陥っていた場合は釣銭が不足する恐れもあります。災害時には盗難をはじめとする防犯対策やセキュリティ対策の面でも負担が増すでしょう。

利用者側も、災害で避難の必要なタイミングにとっさに十分な現金を持ち出すのは難しいという問題があります。火災や水害、盗難などによって、自宅に保管していた現金が失われるリスクもあるでしょう。また、銀行窓口やATMなどで預金を下ろそうとしても混雑して長時間待たされたり、停電によって利用できなかったり…といった可能性もあります。

災害により現金が失われるリスク/現金が引き落とせないリスク

このように、災害時において現金決済に依存しすぎることも、またリスクとなりえるのです。最低限の電源や通信回線の確保できるなどの条件が揃えば、キャッシュレス決済のほうが事業者と利用者の双方にとって利便性が高いことは十分に想定されます。

DGフィナンシャルテクノロジーの決済サービスについて詳しく知りたい方はこちら

災害時で、小売・飲食・サービス業など一般生活に密着した業態では、「決済が使えるかどうか」が、利用者の安心と事業継続を大きく左右します。

災害時のインフラ復旧において、携帯電話回線は比較的早期に復旧する傾向があるとされています。東日本大震災以降、通信キャリア各社は基地局の多重化、移動基地局車の配備、非常用電源の強化などを進めてきました。
実際、2018年の北海道胆振東部地震では、日本で初めて全域停電(ブラックアウト)が発生しましたが、携帯電話回線は段階的に復旧し、数日以内に大部分が利用可能な状態に戻っています。

このような背景から、携帯回線を前提としたスマートフォンベースの決済は、災害時にも機能しやすい手段として注目されています。

QRコード決済(ユーザースキャン方式/MPM)

「ユーザースキャン方式(MPM:Merchant Presented Mode=店舗提示型)」のQRコード決済は、店舗側が提示したQRコードを利用者側のスマホやタブレットで読み取り、支払う方式です。店舗が提示するQRコードは紙にプリントされたもので問題ありません。そのため、利用者のスマホやタブレットのバッテリー残量と通信環境さえあれば決済が可能です。

災害時には、店舗側の電力・機器が十分に確保できないケースも想定されます。 近年では災害時に避難所や携帯ショップなどでスマートフォンの無料充電支援が行われるケースも増えており、利用者側のバッテリー問題についても一定の備えが進んでいます。

ユーザースキャン方式での決済の流れ

ユーザースキャン方式での決済の流れ
端末レス決済サービス「クラウドペイネオ(Cloud Pay Neo)」
端末レス決済サービス「クラウドペイネオ(Cloud Pay Neo)」

QRコード決済導入を検討している事業者さまにおすすめしたいのが、DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)が提供する、決済端末が不要な端末レス決済サービス「Cloud Pay Neo(クラウドペイネオ)」です。クラウドペイネオは、決済端末を必要とせず、QRコードを提示するだけでQRコード決済だけでなくクレジットカード決済や後払い決済が提供できます。

一部サービスでは、通信断時に取引を一時保存する「オフライン決済」機能も提供されていますが、後続の通信復旧が前提となるため、利用条件やリスクを理解したうえでの運用が必要です。

事業者さまは、DGFTと契約すれば複数の支払手段をまとめて導入できるため、複数の決済サービスと契約したり、サービスごとに異なるQRコードを用意する手間を省くことが可能です。

BCP対策としての実運用も

クラウドペイネオはBCP対策の一環として活用されるケースも出てきています。

  • 災害やシステム障害などで既存の決済端末やPOSが利用できなくなった場合の代替手段
  • 店舗や拠点を一時的に移設・縮小して営業を継続する際の最低限の決済手段

といった用途を想定し、「非常時にも使える決済手段」としてCloud Pay Neoをあらかじめ用意しておくという位置づけで導入・検討が進んでいます。

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災害時でも対応できるキャッシュレス決済を複数用意する

現金に依存するのではなく、前項で紹介したQRコード決済など、災害時でも最低限の条件がそろえば使えるキャッシュレス決済を用意することは、事業者側、利用者側の双方に有用といえます。

災害時には利用者にとっての利便性も考慮して、現金以外にも多様な決済手段を用意し、停電など災害時に備えて通信・電源などを整備することが重要だといえるでしょう。

通信回線網や決済システムの強化

キャッシュレス決済には、「電源」と「インターネット通信」という2つの条件を満たす必要があります。災害時は、非常用電源などで店舗側の電力を確保できても、ネットワーク回線にトラブルが発生し、インターネット接続できなくなる可能性もあります。

そこで、ネットワーク回線を多重化したり、WiFiや3G、4G/LTE回線に接続できる端末を用意したりといった対策が求められるでしょう。ただし、根本的な問題として決済サービスの提供元がダウンしては元も子もないため、信頼性の高い決済システムを導入することも重要です。

2005年以降、日本政府は大地震などの災害に対する企業の防災対策の柱として、事業継続計画(BCP)に関するガイドラインや指針を相次いで発表してきました。DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)では、主要顧客層であるグローバル企業や日本の大手企業がBCP対策の強化を進めているという背景もあり、同時被災の可能性が少ない2拠点での「データセンター完全二重化」を決済業界として初めて行うなど、災害時に強い決済システムを提供するための施策を行っています。

バックアップ電源の確保

決済端末やネットワーク回線を動作させるには、最低限の電力確保が必要です。災害時に電力会社からの電力供給がストップする場合に備えて、自家発電システムなどの非常用電源を用意しておく必要があります。

手軽に導入できるのは、メーカーが販売している非常用発電機です。

また、参考になるのが北海道胆振東部地震での事例です。ある宿泊用リゾート施設では軽油で約20時間稼働する自家発電機や、太陽光発電設備、蓄電池を設置しており、地震発生後もフロントなどの業務や、客室への給水、冷凍貯蔵庫の稼働を継続することができたといいます。

自社内で災害時にどこまでの電力を確保すべきなのか、何日分あれば足りるのか、など具体的なシミュレーションをしながら検討すると良いでしょう。

停電やネットワーク回線のトラブルが発生すると、多くのキャッシュレス決済が使用不可能になるケースがある一方で、災害時には、利用者・事業者とともに手元の現金が不足するリスクも想定されます。
最低限の電源と通信回線を確保できれば利用可能なキャッシュレス決済なら、利用者、事業者双方に、現金のリスクをカバーする高い利便性を提供してくれるでしょう。

事業の停滞を防ぎ、利用者にスムーズにサービスを提供するためには、災害時でも対応できるように幅広い決済手段を用意する必要があるといえます。DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)では、事業継続計画(BCP)対策を強化したシステムをベースに、幅広い決済サービスを提供することが可能です。Cloud Pay Neo(クラウドペイネオ)など、災害時にも使える可能性のあるキャッシュレス決済もご提供しておりますので、ぜひご相談ください。

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