キャッシュレス決済サービス戦国時代。今後はどうなる?

2018/12/05

※本コラムはEC事業者様向けWebメディア「ECのミカタ」に掲載した記事の転載です。

神奈川県が税金の支払い手段の1つとしてLINE Payの導入を決めた。国や地方自治体が率先してキャッシュレス社会を推進している昨今、対面での販売チャネルを持つEC事業者はこの課題とどう向き合うべきなのか。EC黎明期から事業者を支援してきた決済代行大手、ベリトランス株式会社決済事業部の石垣恒氏を直撃し、キャッシュレス決済の最前線を追った。

ベリトランス株式会社 決済事業部 石垣 恒ベリトランス株式会社 決済事業部 石垣 恒

キャッシュレス決済サービス戦国時代。今後はどうなる?

キャッシュレス支払額と民間最終消費支出に占める比率  (出典)民間最終消費支出:内閣府「2016 年度国民経済計算」

キャッシュレス支払額と民間最終消費支出に占める比率 (出典)民間最終消費支出:内閣府「2016 年度国民経済計算」


リアル店舗でも支払いができるAmazon Payや楽天Pay、クレジットカードを持っていなくても使えるLINE Pay、リアル店舗での加盟店を続々と増やしているOrigami Pay、ソフトバンク・Yahoo!のPayPayと中国のAliPayとの提携……。日本におけるキャッシュレス決済市場は今、大きな盛り上がりを見せている。

「経産省は『2025年までにキャッシュレス決済率40%』という目標を定めた『キャッシュレス・ビジョン』を掲げています。現状では、まだまだ大きくキャッシュレス化に乗りだせていない日本市場。2019年の消費増税では、キャッシュレス決済を使った消費者へのポイント還元を検討しているという話もあり、国が本気で推し進める姿勢を見せていて、キャッシュレス化は2019年以降急激に進むと見ています」そう石垣氏は話す。

政府のキャッシュレス化推進と波長を合わせるように次々と新しい決済ソリューションが世に送り出され、群雄割拠の乱立状態だ。

「キャッシュレスをうたうさまざまな決済サービスが登場していますが、今後は中小企業でも採用しやすい機能を集約したサービスと、決済と連動し顧客の利便性向上や顧客囲い込み機能までを付加できる、比較的大手企業を対象としたキャッシュレス決済サービスとに二極化していくのではないかと考えています」石垣氏は業界の先行きをそう語る。

実際にキャッシュレス決済はどう活用されているのだろうか。同社顧客での事例を伺った。


日本でもここまで来た!最新のキャッシュレス決済

「アプリを提示するだけで手軽に決済できる方法はないですか、というお問い合わせを最近かなりいただくようになりました」と話す石垣氏。

同社ではこういった要望に対して、クレジットカード決済と会員管理機能を活用したカードレス決済サービスを提案しており、すでに実用化が広がっている。

三井不動産グループが展開するオフィスビル内のテナント企業向け施設・サービス「mot. 三井のオフィス for Tomorrow」では、専用ウェブアプリを利用して決済ができる。施設利用者は事前にクレジットカード情報を登録しておけば、あとはスマホ1つでサービスを利用することができるというのだ。



三井のオフィス for Tomorrowで利用可能な会員制ジムやラウンジ

三井のオフィス for Tomorrowで利用可能な会員制ジムやラウンジ


「ビル内には会員制フィットネスジムやコワーキングにも使えるオープンスペース、会員制ラウンジがあり、それぞれ、定期的な会費の徴収(継続課金)や、一回利用・備品レンタルなどの支払い(都度決済)が発生します。

フィットネスジムでウエアをレンタルしたり、仮眠室等を利用する場合には、アプリのバーコードを受付の専用端末にかざせば都度決済ができます。ジム内でもスマートフォンを持ち歩いている人は多いので、アプリでの決済は非常に親和性が高いと思います。

また、会員制ジムや会員制ラウンジの会費の徴収も、アプリに一度クレジットカードを登録してしまえば登録カードから毎月決済が行われていきます」。

財布を持ち歩きカードを取り出してサインをして……という今までの決済と比べると、非常にスピーディかつスマートだ。

一方、店舗で商品の購入やサービスを受ける際、自分で支払うといった当たり前の利用シーンとは異なる、新しいスキームのキャッシュレスサービスもはじまっている。株式会社コモニーが手がける電子チケットサービス「commoney」だ。

「バーコード化された電子チケットを発券し、贈ることができるサービスです。受け取った利用者がcommoneyに対応している飲食店やタクシーの端末にバーコードを読み込ませると、そのタイミングで、利用者ではなく、チケットを発券した側のクレジットカード情報から使った分だけの金額が決済されるという新しい仕組みです。 発券者は利用者と一緒にいなくてもおごってあげたり、お使いを頼んだり、タクシーチケットのように使え、使う分だけ代わりに払うことが出来るキャッシュレスサービスです。」

コモニー利用イメージ
EC業界では、店舗とECサイトのオムニチャネルを手がける企業での活用がはじまっているという。


ECからリアル店舗へ送客してキャッシュレスで支払い完了

バーコードによるカードレス決済について説明する石垣


EC向け決済サービスからスタートしている同社には、オムニチャネルを手がける事業者から「ECで注文した商品をリアル店舗で受け取るときに決済を行いたい」という相談も寄せられているという。

「EC上ではなくリアル店舗での商品受け取り時に決済したいという場合は、ECでバーコードを発行し、リアル店舗のレジに設置した端末に読み込ませたときに決済されるという仕組みができます」そう石垣氏は説明する。

利用の流れとしては、まず顧客が事業者に提供するアプリにクレジットカード情報を登録。登録されたカード情報はアプリに即時反映される。
顧客はアプリで商品を選んでバーコードを発行したら、リアル店舗に商品を受け取りに行く。受取時にアプリのバーコードを表示して店頭の決済用端末に読み込ませると、登録カードからベリトランスの決済システム上にて決済が行われる仕組みだ。

「お客様の利便性を高めたり、来店ポイントの付与など、お客様にとってメリットがある仕組み作りが実現可能です。また、それぞれのチャネルの決済を一緒に管理できるほか、ECとリアル店舗の顧客動向を把握したり、在庫の管理もしやすくなって経費削減もできる。単なる決済手段にとどまらず、マーケティング活用や運営業務の効率化などその先の広がりが考えられます」。

いずれは生体認証・顔認証決済も。どこでも誰でもキャッシュレスの時代へ

会員IDを複数サービスで共用可能IDとしてそこにクレジットカードを紐付けて管理。 よってQRコードだけでなく、顔認証や指紋認証でも決済対応が可能となる。

会員IDを複数サービスで共用可能IDとしてそこにクレジットカードを紐付けて管理。 よってQRコードだけでなく、顔認証や指紋認証でも決済対応が可能となる。


上述した、スマートフォンアプリに登録したカード情報でバーコード決済を行う仕組みは、ベリトランスのクレジットカード決済と会員管理機能で実現できる。

「当社は創業当初から事業者様がクレジットカード情報を保持しない、金融機関と同等レベルの高度にセキュアな決済サービスを提供してきました。事業者様にてカード情報を保有せずに決済を完結する機能のひとつとして、カード情報を当社でお預かりし、その代わりに会員IDで決済ができる会員管理機能があります。

任意の会員IDにクレジットカード情報を紐づけ、そのIDをキーにすることでクレジットカード情報を扱わずに決済を実施します。事業者様でカード情報を扱う必要はありませんし、多店舗展開やオムニチャネル展開を実施している場合なども、1つの会員IDのみでさまざまな店舗で買い物いただくことが可能になります」。

本機能を活用した、スピーディなキャッシュレス決済は時間ロスを軽減させるために、スタジアムやテーマパークのチケット売り場、小売大手やホテル、タクシー業界などから導入や検討がはじまっているという。今後はアプリすら立ち上げずに、指紋認証や顔認証など身ひとつで決済できるようになっていくだろう。

「もしコンビニのレジで手をかざすだけで決済ができれば、ランチタイムの大行列が減らせますよね。今まさに多くの企業様がキャッシュレス決済の導入を決定・検討しています。まずは流通の根幹に関わるような大企業様がはじめて、そのノウハウを落とし込み最終的には日本のどこでも誰でもキャッシュレス決済が使えるようになっていくでしょう」そう石垣氏は語る。

また、EC向け決済サービスからスマートフォン決済やオムニチャネル向け決済などリアル店舗向け決済サービスまで幅広くソリューションを提供してきた同社は、カード決済以外にもさまざまな要望に対応することが可能だという。 「クレジットカードを持っていないお客様や海外からのお客様など、さまざまな支払いニーズに対応できますし、多様な決済方法を集約管理できます。ノウハウが蓄積されており、幅広いパートナー網もあるので、即応的なソリューション提案が可能です」と石垣氏は強調する。
多彩な決済手段が求められるEC事業者こそ、これからのキャッシュレス化に無頓着ではいられない。同社では専用アプリや店頭端末を開発するパートナー企業とともに、どう実装していくのがベストか提案してくれるという。ECとの親和性が高いキャッシュレス決済の導入を考えるなら、話を聞いてみるのがいいだろう。

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