クレジットカードの国際ブランドの役割と特徴の違いを解説!メリット・デメリットは?

      

更新日|2025/12/24

クレジットカードの国際ブランドの役割と特徴の違いを解説!メリット・デメリットは?

2024年の経済産業省の調査によると、日本のキャッシュレス決済比率は右肩上がりに上昇しており、その中心にあるのがクレジットカードです。日本の民間最終消費支出におけるキャッシュレスによる支払いのうち、クレジットカード決済による割合は82.9%(※)と大半を占めています。

そこで本記事では、クレジットカード決済における国際ブランドの役割や特徴、違いなどについて解説します。

(※)出典:経済産業省『2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました』

この記事の目次

経済産業省の調査によると、日本国内のキャッシュレス決済の中で最も使われている決済方法はクレジットカード払い(クレカ決済)で、その割合は82.9%と圧倒的なシェアとなっています。

出典:経済産業省『2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました』

利用者にとっての利便性と事業者にとっての導入実績の多さが背景にあり、最も身近な決済手段と言えるでしょう。

クレジットカードの決済は、次の流れで進みます。

  1. 利用者がクレジットカードを使って事業者(加盟店)で買い物・支払いをする
  2. 事業者(加盟店)が商品・サービスを提供する
  3. 利用者が購入した商品・サービスの代金はカード発行会社(イシュア)へ支払われる
  4. カード発行会社(イシュア)は加盟店管理会社(アクワイアラや決済代行会社)へ支払う
  5. 加盟店管理会社(アクワイアラや決済代行会社)から事業者(加盟店)に購入代金が支払われる
■クレジットカード取引の業界構造

出典:DG決算資料のアぺから引用

クレカ決済の流れを把握するには、以下の3つの言葉の意味と役割を理解しておく必要があります。

  • 国際ブランド
  • カード発行会社(イシュア)
  • 加盟店管理会社(アクワイアラや決済代行会社)

それぞれの意味と役割について見ていきましょう。

クレジットカードの国際ブランドとは何?

「Visa」「MasterCard」など、クレジットカードの国際ブランドとは、世界中に独自の決済システムネットワークを持つブランドのことです。そして、国際ブランドがクレジットカード発行会社に決済網を貸し出すことで、クレカ決済は機能しています。

国際ブランドのロゴマークがついたクレジットカードがあれば、国や地域、カード発行会社などに関係なく、その国際ブランドの決済システムに対応した店舗で支払いが可能です。

また、ライセンスやネットワークの管理なども国際ブランドの役割です。以下のブランドは7大国際ブランドと呼ばれています。

代表的な国際ブランド

  • Visa
  • MasterCard
  • JCB
  • American Express
  • Diners Club
  • Discover card
  • 銀聯

Visa・MasterCard・JCB・American Express・Diners Clubを称して5大国際ブランドと呼ばれます。近年は銀聯とDiscover Cardを加え、7大国際ブランドと呼ばれることも多いです。

国際ブランドが自社でクレジットカードを発行するケースもあれば、Visaのように自社ではクレジットカードを発行せず、ライセンスを提供するケースもあります。

カード発行会社(イシュア)の役割

クレジットカード発行会社のことを「イシュア(issuer)」と呼びます。カード発行会社の主な役割は、次の通りです。

  • クレジットカード会員の募集や管理、代金請求
  • クレジットカードの発行
  • クレジットカードの不正利用管理

カード発行会社は、会員の募集・プロモーションを行い、入会手続きや審査をします。ポイント付与やキャッシュバックなどのキャンペーンを実施しているカード発行会社も多いです。海外旅行保険や国内旅行保険などもカード発行会社が用意します。

また、クレジットカードの発行や会員の管理、代金請求、セキュリティを高めて不正利用を防ぐのもカード発行会社の役割です。利用者は、カード発行会社と契約をすることでクレジットカードを発行できます。

代表的なカード発行会社は、以下の通りです。

代表的なカード発行会社

  • 三菱UFJニコス
  • イオンカード
  • 楽天カード
  • 三井住友カード
  • ライフカード
  • ビューカード

クレジットカードの国際ブランドと発行会社の違い

よく混同されるのが「国際ブランド」と「カード発行会社」の違いです。

  • 国際ブランド:VisaやMastercardのように決済ネットワークを提供する存在
  • カード発行会社:楽天カードや三井住友カードなどが該当し、実際にカードを発行して利用者の口座管理や与信(審査)、請求を行う会社。利用者はこの会社を通じてカードを申し込み、利用明細や支払いも発行会社とのやりとりになります。

たとえば「Visaブランドの楽天カード」の場合、決済の枠組み(ネットワーク)はVisaが提供し、実際のカード発行や利用者管理は楽天カードが担う、という二重構造になっています。

混同されがちなポイントは、カード表面にブランドのロゴが大きく表示されるため「Visaがカードを発行している」と思われがちな点です。しかし実際には、ブランドは決済ネットワークを担うだけで、利用者と直接契約を結んでいるのはカード発行会社です。

加盟店管理会社(アクワイアラ)の役割

クレジットカードの加盟店管理会社のことを「アクワイアラ(acquirer)」と呼びます。加盟店管理会社の役割は、以下の3つです。

  • 事業者(加盟店)の新規開拓
  • 事業者(加盟店)の審査
  • カード発行会社への代金請求

加盟店管理会社は、国際ブランドからライセンスを取得して、クレジットカードが使える加盟店を増やしていきます。店舗やECサイトで国際ブランドを利用するには、加盟店管理会社と契約を結ぶ必要があります。加盟店の審査も加盟店管理会社の役割の1つです。

また加盟店管理会社は、加盟店とカード発行会社の間に立ってクレカ決済の売上金が事業者(加盟店)に円滑に入金されるように、売上金の入金を立て替えています。立て替えた金額は、カード発行会社に請求する仕組みです。

代表的な加盟店管理会社は、以下の通りです。

代表的な加盟店管理会社

  • 三井住友カード株式会社
  • 三菱UFJニコス株式会社
  • UCカード株式会社
  • 株式会社ジャックス
  • 株式会社クレディセゾン

グローバル市場調査会社イプソスの「2020年キャッシュレス決済大規模調査」によると、日本国内におけるVisaのシェアは50.8%にも及びます。JCBは唯一の日本発の国際ブランドで、国内での付帯サービスなどが充実しています。

7大国際ブランド(Visa・MasterCard・JCB・American Express・Diners Club・Discover Card・銀聯)は、それぞれ特徴が異なります。

ここでは、各国際ブランドの特徴について確認していきましょう。

Visa

1958年にバンク・オブ・アメリカによって創業されたアメリカ発の国際ブランドVisa。「すべての人がいつでもどこでも利用できる、最も優れた決済方法を提供する」という理念のもと、世界各地で決済システムネットワークを提供しています。

世界No.1のシェアを誇り、日本国内においても50.8%のシェアを誇ります※1

そのため、Visaのクレジットカードを持っていれば、国内外のさまざまな店舗・施設で支払いが可能です。また、Visaのクレジットカードには、次のような特典があります。

  • エクスペディア特別優待
  • Booking.com特別優待
  • ホテルズドットコム特別優待
  • JALABC空港宅配サービス 特別優待
  • eラーニング特別優待など

利便性が高く、多くの方に選ばれているクレジットカードの国際ブランドです。

MasterCard

MasterCardは、Visaと並ぶ2大国際ブランドとして広く知られているブランドです。

Visaがアメリカに強いと言われているのに対し、MasterCardはヨーロッパに強いと言われています。MasterCardは、独自にクレジットカードを発行せず、ライセンスを受けた提携会社がクレジットカード発行を行っています。
MasterCard独自の特典「プライスレス・シティ」ではレストランや旅行で利用できる充実したサービスが提供されています。

JCB

JCBは日本で生まれた唯一の国際ブランドです。特に、国内と日本人観光客に人気の高いハワイやグアム、台湾などには多くの加盟店があります。
また日本人向けの海外サポートサービスがあるのも特徴です。海外に設置された窓口で、観光などに対する問い合わせに日本語で応対するというサービスで、現地での困りごとを日本語で対応してもらえるのは安心感がありますね。

また、JCBのクレジットカードには、次のサービス・特典がついています。

  • ポイントサービス(OkiDokiポイント)
  • 会員専用のトラベルデスク
  • 空港ラウンジサービス
  • 会員限定チケットサービス
  • 海外旅行保険
  • 国内旅行保険
  • ショッピングガード保険など

American Express

「アメックス」とも呼ばれるAmerican Expressは、ハイステータスな国際ブランドとして知られています。American Expressは、自社発行クレジットカードとライセンスカードの両方を提供しており、ライセンスカードは航空会社やホテルなどと提携しています。

American Expressクレジットカードの主な特典・サービスは以下のとおりです。

  • 手荷物無料宅配サービス
  • ポイントプログラム(メンバーシップ・リワード)
  • 海外旅行保険
  • 国内旅行保険
  • 不正使用検知システム
  • オンライン・プロテクション
  • ショッピング・プロテクション

以前はAmerican Expressのクレジットカードを利用できる店舗は少なかったですが、現在はJCBと提携をしており、JCBの事業者(加盟店)でAmerican Expressのクレジットカードを利用可能です。

Diners Club

アメリカ発祥のブランド・Diners Clubは、American Expressと並ぶハイステータスな国際ブランドとして知られています。

  • レストランおすすめのコース料理を1名様無料
  • 予約が取れない人気店などの空席情報を通知
  • 人気レストランの特別優待
  • トラベルデスク
  • レンタカー割引
  • 名門ゴルフ場予約
  • パッケージツアー割引
  • プライベートレッスン優待
  • ゴルフ練習場優待

など、グルメ・トラベル・エンタメに関する優待・特典が充実しています。会員限定イベントが多いのも特徴です。また、最高500万円のショッピング保険や最高1億円の海外・国内旅行保険も付帯しているので、万一の際も安心です。

独自のポイントサービスを展開しており、オリジナルのクレジットカードとライセンスカードの2種類があります。

Discover card

Discover cardは、アメリカのディスカバー・フィナンシャル・サービスが展開する国際ブランドで、主に北米で利用されています。日本国内でDiscover cardのカードを発行できないこともあり、他の国際ブランドと比べて認知度は低い傾向にあります。

日本国内で発行はできませんが、Discover cardのクレジットカードはJCB、Diners Club、銀聯の事業者(加盟店)で利用可能です。

Discover cardのクレジットカードは、年会費無料で利用限度額が高いなどの特徴があります。

銀聯(ぎんれん)カード

銀聯は中国発の国際ブランドで、正式名称は「チャイナユニオンペイ」です。中国銀聯が運営しているため、銀聯と呼ばれるようになりました。中国で最も使われている国際ブランドです。

7大国際ブランドの1つに数えられ、近年飛躍的にシェアが伸びています。日本国内でも銀聯カードに対応したシステムは広がっており、クレジットカードの発行も可能です。銀聯カードに対応したECサイトも増えています。

VisaやMasterCard、JCBなど、複数の国際ブランドを導入するなら決済代行会社への依頼がおすすめです。

契約している国際ブランドは事業者(加盟店)管理会社(アクワイアラ)によって異なるため、複数の国際ブランドを導入する場合は、多数のアクワイアラとの契約が必要となります。導入には手間と労力がかかり、事務作業も煩雑です。

しかし、決済代行会社を利用すれば、1つの契約で複数の国際ブランドを導入できるため、導入に至る手間と労力が少なく事務負担を軽減できます。

DGフィナンシャルテクノロジーの決済サービスについて詳しく知りたい方はこちら

クレジットカード複数枚持ちのメリットは?

ブランドごとの利用可能店舗や特典が異なるため、複数枚を使い分けることで利便性が高まります。例えば、国内ではJCB、海外ではVisaを使うなど、利用シーンに応じて最適化できます。

日本で最も利用されている国際ブランドは?

Visaです。加盟店数・利用者数ともに国内外で最も普及しており、クレジットカード決済の標準的ブランドといえます。

VisaやMasterCardなどの国際ブランドとカード発行会社(イシュア)、事業者(加盟店)管理会社(アクワイアラ)の3者によってクレカ決済が円滑に機能します。

ECサイトの決済方法の多くはクレカ決済であり、クレカ決済を導入することで売上アップが期待できます。

クレカ決済を導入するなら、手間や事務作業の負担を軽減できる決済代行会社の利用がおすすめです。ぜひ、この機会にクレカ決済の導入を考えてみませんか。

公開日 2021/02/08

      
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