頒布会におすすめの決済はどれ?成功のポイント

2022/03/17

頒布会におすすめの決済はどれ?成功のポイント

頒布会とは、会員に毎回異なる商品を定期的に届ける販売手法を指します。頒布会は継続課金が前提となりますが、顧客の利便性を高め継続率をアップさせるためには決済手段の充実も重要な要件です。

このコラムでは、頒布会の販売モデルやメリット、定期販売・サブスクリプションとの違いといった基礎知識を解説した上で、頒布会ビジネスの成功に欠かせないおすすめの決済手段について紹介します。

この記事の目次

頒布会とは、会費を支払っている顧客に、毎回異なる商品を定期的に届ける販売手法です。商品は基本的に旬のものや店舗おすすめの品など、販売者側が選びます。

頒布会は、郵便局が各地域で展開している「ふるさと会」や大手百貨店に代表されるように、古くから利用されてきた通販手法ですが、近年はECサイトでも注目されています。

頒布会に適した商材

■食料品・消耗品

頒布会に適した商材として代表的なのは、食料品や日用品・消耗品です。これは、使い切ったタイミングで次の品を送ることになり、定期配送と親和性が高いことが背景にあります。自分で選ぶのが難しいワインや、ベストなタイミングで味わえる旬の野菜、季節で必要になる日用品などは頒布会の定番商品です。

■雑貨・服飾品・収集品

シリーズものの雑貨や服飾品なども頒布会に適している商材です。毎月1品ずつ届いて最終的にセットでそろえられるという届け方も定番といえます。

顧客にとっては「毎月届くのでご褒美感覚で楽しみ」「セット品を一括で買うのは躊躇してしまうが、毎月1品ずつ届いてその都度決済されるシステムの場合、購入のハードルが下がる」といった効果が期待でき、セットを一括で買う場合よりも満足度向上につながる可能性もあります。

切手など愛好家が多く定期的に新しいものが登場する収集品も、頒布会に適している商材です。

■手芸キット

基本の技法を1ステップずつ学びながら作品を作れるコースや、毎月違うデザインの材料・図案が届いて集める楽しさを得られるものなど、継続して楽しむ手芸キットも頒布会と相性が良い商材だといえます。

頒布会と定期販売、サブスクの違い

頒布会と定期販売、サブスクの違い

定期販売は顧客が選択した同一の商品を定期的に届けるものです。飲食料品や化粧品、サプリメントなど、継続して使うような商材に適しています。

サブスク(サブスクリプションサービス)は、定額料金を支払うことで契約期間の間は自由に商品・サービスを利用できる仕組みです。例えば動画配信サービスは、月額料金を支払うことで、契約期間中は対象の映画、ドラマ、アニメといった動画コンテンツを好きな時に好きなだけ楽しむことができます。頒布会や定期販売も、継続的に定額料金を支払うことで対象商品・サービスを楽しめるという点では、サブスクの一種といえるでしょう。

最近では、サブスクと称して頒布会形式のサービスを提供するケースもあります。従来の頒布会は、1年間などまとまった期間での契約が前提で、商品・サービスは店側がセレクトするのが普通でしたが、近年は「いつでも解約可能」「好みに応じて商品・サービスを選べる」など、多様な顧客ニーズに対応しようとするサービス形態が見られます。

安定した売上を確保できる

頒布会は継続利用を前提としており、頒布会の会員は自然にリピーターになるため、定期的に安定した売上を確保できる点が大きなメリットです。また、購入額が決まっていれば売上予測も立てやすく、事業者側で生産や仕入れの時期、量を最適にコントロールできます。

定期的に商品を届ける中で、カタログや商品サンプルなどを同梱することで頒布会以外の商品購入を訴求でき、よりエンゲージメントの高いリピーターになってもらう施策を打ちやすい点も魅力です。

また、「頒布会会員限定」として、限定商品や会員向けキャンペーンを提供することで頒布会の付加価値を高めれば、単価アップを狙うこともできるでしょう。

頒布会の課金は、半年や1年など契約期間ごとに初回に一括で決済を行うか、月ごとに決済するパターンがあります。一括で課金する場合は、途中解約に備えて解約・返金規定を明確にすることが重要です。

頒布会に適した決済手段は、オンラインで最も利用されているクレジットカード決済は導入しておきたい手段ではありますが、課金方式に応じてそれ以外の決済手段も検討しましょう。

一括で決済を行う場合は、クレジットカード決済と併せて、銀行振込、コンビニ決済、後払い決済など自社の商材や顧客層に合わせた決済手段を選んで導入することが重要です。

月ごとに課金を行う場合は、こちらも、クレジットカード決済は必須で導入し、併せてWeb口座振替、大手サービスのユーザーIDとパスワードのみで支払いできるID決済の導入を検討することがおすすめといえます。なお、ID決済の中には継続課金に対応していないものもあるため注意が必要です。

DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)が提供する総合決済サービス「VeriTrans4G」ではID決済のうち、Amazon Pay、メルペイ、PayPayが継続課金に対応しています。

継続課金とクレジットカードの有効期限切れ対策(洗替)

月ごとに課金する形式で、解約可能なサービスの場合は、途中で離脱を防ぐ仕組みが不可欠です。そのためにも、クレジットカード決済、ID決済、Web口座振替など継続課金が可能な決済手段に対応しておくことをおすすめします。

クレジットカード決済を利用する場合は、決済サービス側でクレジットカードの有効期限切れや番号変更の対応業務を効率化する「洗替機能」が搭載されているかもポイントです。クレジットカードの有効期限が切れている場合やカード番号が変更になった場合、決済がエラーとなったことをきっかけに顧客が離脱してしまうことがありますが、洗替機能があればクレジットカードの有効期限や番号の更新を自動化できるため、スムーズに課金を継続できます。

ユーザーニーズやビジネスモデルに合わせた柔軟な請求

頒布会では初回申込みのハードルを下げるために、お試し期間を設けるのも効果的です。月ごとに課金を行う頒布会において決済サービスの導入を検討する際は、「初回あるいは数ヶ月割引」など柔軟に請求金額を設定できるかどうかも確認しておきたいポイントです。

DGフィナンシャルテクノロジーの決済サービスについて詳しく知りたい方はこちら

通常購入に比べたメリット(付加価値)を訴求する

新商品をいち早く会員向けに届けたり、希少価値の高い商品を優先的に販売したりするなど、頒布会ならではの付加価値を提供するのが効果的です。

ポイント付与率のアップ、送料無料、増量、特典同梱なども検討し、十分なメリットを感じてもらえる仕組みを整えましょう。

途中解約を防止する工夫

頒布会は、前提として無理なく利用を続けられる設定であることが必要です。毎月発送するコースなら、1ヶ月でちょうど消費し切れる量に設定しましょう。申込み時に配送間隔を選べたり、必要に応じて次回配送をスキップできたりするなど顧客の利便性に配慮したサービス設計も重要です。

また、「3ヶ月目」「6か月目」などのタイミングに「おまけの同梱」や「割引」といった特典を付与するのも、継続を促すインセンティブになります。

エノテカ

エノテカ

ワイン流通のエノテカ社は、1回の申込みでプロが選ぶこだわりのワインセットを毎月自動で届けてくれる「エノテカ・ワインの頒布会」を提供しています。

気軽にワインが楽しめる4,950円(税込)のコースから、稀少ワインを厳選した55,000円(税込)のコースまで4コース全9種類の頒布会から好みや本数に応じて選択可能です。

いつでも入会受付・退会可能で「ごちそうワイン定期便」を注文の顧客には、6ヶ月ごとにスパークリングワインを1本プレゼントする特典が用意されています。なお、「人気ワインおまかせ頒布会」は、3回目のお届けまでは途中退会ができない仕組みです。

決済方法は、毎月のクレジットカード決済、代引き(手数料別、税込330円)、Amazon Payに対応しています。

出典:エノテカ株式会社『ワインの頒布会、サブスクリプション | エノテカ - ワイン通販』

パンスク

パンスク

パン販売・配送のパンフォーユー社は、1回2,900円+送料780円で、全国どこかのパン屋から、食パンなどの食事パンや、菓子パン、惣菜パンなど、1箱に8個前後のパンを詰めて届けてくれるサービスを提供しています。

一度手元に届いたパン屋についてはオンラインショップで購入できるようになり、パンの種類や数量を選んで個別に注文可能です(オンラインショップ対応店のみ)。

配送間隔は、「2週間に1回」「1ヶ月に1回」「2ヶ月に1回」から選ぶことができ、変更や配送スキップにも対応しています。決済手段はクレジットカード決済に対応しています。

出典:株式会社パンフォーユー『パンスク - おいしいパンを、旅しよう』

フェリシモ

ダイレクトマーケティングのフェリシモ社は、アクセサリーや雑貨、食品を自社で毎月セレクトして届ける定期便を提供しています。

1回のみでも途中解約はできますが、「3回エントリー」などのキャンペーンコースや、予約申込みのコースは途中解約ができません。

決済方法は、クレジットカード決済、コンビニ決済、指定銀行のネットバンキング、ゆうちょ銀行(郵便局)の窓口および払込機能付きATMでの払込取扱票を利用した支払いや、口座振替に対応しています。

出典:株式会社フェリシモ『FELISSIMO フェリシモ』

DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT、旧:ベリトランス)では、クレジットカード決済、コンビニ決済、銀行決済、ID決済、後払い決済(ベリトランス後払い)、Web口座振替など幅広い決済手段に対応しています。一括で決済を行う頒布会はもちろん、毎月課金が発生する頒布会にも適した機能をご用意しています。

PayNowID&再取引き機能

VeriTrans4Gのクレジットカード決済を利用した継続課金は、事業者様のカード情報の保持方法と課金金額の変動有無に応じて、「再取引き」と「PayNowID(ペイナウアイディー)」の2種類の課金方式から選択できます。

再取引きとは、都度購入のリピーター購入機能で、400日保管される取引データを利用して、前回の取引IDに紐づくクレジットカード情報を呼び出し、顧客がクレジットカード番号を入力することなく決済が完了するものです。

PayNowID(ペイナウアイディー)とは、固定の会員IDに紐づけたクレジットカード情報を利用して次月以降の課金を実施するサービスです。1つの会員IDにて、複数のサイト群を束ねて管理することもできます。

いずれの方式も、クレジットカードの有効性をチェックし、最新情報に更新する「洗替機能」をオプションとしてご利用可能です。頒布会ビジネスを成功に導く決済サービスをご検討中の事業者様は、ぜひDGフィナンシャルテクノロジーにご相談ください。

      
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