PayPayの手数料はいくら?加盟店のコストや導入のメリットを紹介

      

更新日|2025/10/14

キャッシュレス決済が浸透する中、PayPayは多くの事業者にとって欠かせない決済手段となっています。しかし気になるのが、PayPayの手数料や導入コストです。無料で使えるイメージが強いPayPayですが、実際には事業者が負担する費用も存在します。本記事では、決済手数料や入金手数料、他社との比較、導入後のメリットまで、PayPayのご利用料に関する最新情報をわかりやすく解説します。

この記事の目次

PayPayを事業者が導入する際、事業者が負担する手数料には何があるのでしょうか。PayPayを導入した場合、事業者が負担する費用は大きく分けて「決済手数料」「入金手数料」「導入費用」の3つです。

ここではPayPayの手数料の仕組みを整理し、競合サービスとの比較も交えて解説します。

1. 決済手数料

PayPayの決済手数料は、2021年10月から有料化されました。それまで無料で使えるイメージが強かったPayPayですが、現在、事業者が負担する決済システムご利用料は、原則として決済金額の1.98%(税別)です。

ただし、販促機能がご利用できる有料オプションサービス「PayPayマイストア ライトプラン*」(月額1,980円/店舗)に加入することで、決済手数料率は1.60%(税別)に引き下げられます。多くの取引が見込まれる事業者や、PayPayのクーポン機能を活用してリピーターを増やしたい事業者にとっては、このプランに加入する方がトータルコストを抑えられる可能性があります。

出典:
PayPay株式会社「PayPayマイストア ライトプラン」

※最終料率や有料オプションサービスの利用可否は、契約方法(直接契約か決済代行会社経由か)によっても変動します。詳細はPayPayまたは各決済代行会社へのお問い合わせが必要です。

他キャッシュレス決済サービスとの比較表

PayPayの決済手数料は、他の主要なキャッシュレス決済サービスと比較してどのような水準なのでしょうか。以下に一覧表をまとめました。

サービス名 決済手数料(目安)
PayPay 1.60~1.98%
(※「PayPayマイストア ライトプラン」加入により変動)
楽天ペイ 3.24%前後
d払い 2.6%~
au PAY 2.6%~
メルペイ 1.5~3%

※2025年7月時点の各社公式サイト情報を参照。プランやキャンペーンにより変動する場合があります。

このように、PayPayは主要なQRコード決済の中で最も手数料が低く設定されています。圧倒的なご利用者さま数を背景にしながら、コスト競争力でも優位性を持つのが大きな特徴です。

※決済代行会社を経由してPayPayを導入する場合、決済手数料は各社の料金プランに準じます。多くの場合、クレジットカード決済など他の決済手段とまとめての契約となるため、適用される手数料が上記と異なる場合があります。

2. 入金手数料

PayPayの売上金を事業者の銀行口座へ入金する際の手数料は、入金方法によって異なります。月1回の「自動入金」に設定した場合、金融機関を問わず手数料は一切かかりません。これは「月末締め・翌営業日入金」のサイクルで自動的に振り込まれる仕組みです。

一方、好きなタイミングで出金できる「早期振込サービス」をご利用する場合は、所定の手数料が発生します。振込先がPayPay銀行の場合でも1回あたり20円(税別)の手数料が必要です。その他の金融機関の場合は200円(税別)となります。

※決済代行会社を利用する場合、入金サイクルや手数料はPayPayの規定ではなく、決済代行会社の契約内容が適用されます。

出典:
PayPay株式会社「費用と振込サイクル」

3. 導入費用・解約手数料

PayPayの導入費用は、基本的には無料です。加盟店向けの初期費用・端末代・月額ご利用料もかからない場合が多く、QRコードの印刷物だけでスタートできる点が魅力です。

ただし、お客さまのバーコードを読み取る「ストアスキャン方式」で決済を行う場合、専用のスキャナーやPOSシステムとの連携が必要となり、それらの機器導入に別途コストがかかる場合があります。

また、決済代行会社を利用する場合、その会社が定める初期費用や月額費用が発生するほか、最低契約期間や解約時の手数料が設定されていることもあります。一方で、PayPayだけでなくクレジットカード決済など複数の決済手段を一度にまとめて導入できるため、個別に契約する手間が省けるという大きなメリットもあります。

導入の際は、こうした点を踏まえて契約条件をよく確認することが大切です。

出典:
PayPay株式会社「費用と振込サイクル」

決済手数料が有料であっても、多くの事業者がPayPayを導入するには理由があります。ここでは、コストを上回るPayPay導入の具体的な加盟店側のメリットを紹介します。

1. 圧倒的なユーザー数による集客力

ご利用者さま数の多さがPayPay導入における最大の加盟店側のメリットです。現在、PayPayは約7,000万人以上のお客さまが登録しており(2025年7月時点)、これは日本の人口の約2人に1人がご利用する計算となり、幅広い客層にアプローチが可能です。「PayPayが使えるから」という理由で選ばれる機会が増え、事業者の集客力を大幅に向上させる要素になります。特に、キャッシュレス決済を使い慣れているお客さまが多いため、事業者側の決済スピード向上にも寄与し、回転率アップに繋がります。

出典:
PayPay株式会社「プレスリリース」

2. PayPay独自の販促・クーポン機能

販促施策との連動性もPayPayの魅力です。PayPayは、事業者が独自にクーポンを発行できる「PayPayクーポン」機能を提供しており、事業者独自の割引や特典をPayPayアプリ上で直接お客さまに訴求できるため、新規顧客の来店促進やリピーター育成に効果的です。

さらに、PayPayが全国規模で実施する期間限定のポイント高還元キャンペーン(PayPay祭など)の対象となることで、追加コストをかけずに大きな集客効果が期待できます。販促施策との連動性もPayPayの大きな魅力であり、決済データを活用したマーケティングは、今後の売上拡大を図るうえで欠かせない要素です。

3. 初期費用無料でキャッシュレス導入のハードルが低い

PayPayは、初期導入費用や月額固定費が無料で、手軽に導入できる点が大きな魅力です。特に、お客さまがQRコードを読み取る「ユーザースキャン方式」であれば、専用端末も不要で、QRコードを印刷して設置するだけで始められます。この手軽さから、個人経営の店舗やキッチンカー、イベント出店など、これまでキャッシュレス化が難しかった小規模事業者でも簡単に導入しやすい設計になっています。

4. 早い入金サイクル

PayPayの早い入金サイクルは、事業者の健全な資金繰りを支える大きなメリットです。月1回の自動入金であれば手数料は無料で、月末締めの売上が最短翌日には振り込まれるため、資金不足や給与未お支払いといったリスクを低減できます。

さらに、急な資金需要に応える「早期振込サービス」もご用意。手数料はかかりますが、申請の最短翌日には着金するため、不測の事態にも迅速に対応可能です。この資金化の速さと柔軟性は、事業継続における強力な安心材料となります。

出典:
PayPay株式会社「振り込みサイクルとは、早期振込サービスとは」

5. キャッシュレスによる人的ミスの軽減

キャッシュレス決済であるPayPayの導入は、現金管理の手間とミスを削減します。お客さまとの現金のやり取りがなくなるため、釣銭の渡し間違いといった人的ミスを防ぎ、レジ締め作業の負担も大幅に軽減されます。日々の売上はデータで正確に管理できるため、金銭管理が楽になる点も加盟店側のメリットです。

さらに、万が一の不正利用時も安心です。24時間365日の不正監視体制に加え、「売り手保護制度」による手厚いサポートが用意されています。この制度では、チャージバック発生時に条件を満たせば補償が適用され、電話での問い合わせにも対応。もしもの時も迅速な解決が期待できます。

出典:
PayPay株式会社「PayPayの安全・安心への取り組み」

PayPayの決済には、導入企業様のオペレーションに合わせて選べる、ユーザースキャン方式とストアスキャン方式の2種類があります。それぞれ特徴を解説します。

1. ユーザースキャン方式

事業者が提示したQRコードをお客さまが自身のスマートフォンで読み取り、金額を入力してお支払いを行う方法です。事業者側はQRコードを印刷して設置するだけで導入できるため、初期費用を抑えたい場合に最適です。小規模な店舗や移動販売などでも手軽に始められます。

2. ストアスキャン方式

お客さまが提示したスマートフォンのバーコードを、事業者側がスキャナーやPOSレジで読み取って決済する方法です。お客さまは金額を入力する手間がなく、スピーディーな会計が可能です。スーパーやコンビニなど、レジでの会計を迅速に行いたい事業者に適しています。

※ECサイトでのオンライン決済について PayPayは、上記で解説した実店舗での対面決済だけでなく、ECサイトでのオンライン決済にも対応しています。ECサイトへの導入方法やオンライン決済の詳細については、こちらの記事で詳しく解説しています。

PayPay導入後は、手数料負担を抑えつつ効果的に活用することが重要です。ここでは、費用を抑えるためのコツを紹介します。

入金頻度を調整しコストを抑える

PayPayの入金手数料は、サイクルを工夫することでコストを管理できます。最も基本的な方法は、月1回に設定されている「自動入金」をご利用することです。この場合、振込先がPayPay銀行であっても、その他の金融機関であっても、手数料は一切かかりません。

その上で、PayPay銀行を指定するメリットは、都度出金が可能な「早期振込サービス」の手数料が他の金融機関(200円)より安価(20円)である点と、自動入金時の着金が「翌日」と最も早い点にあります。急な資金需要が頻繁に発生しない限りは、まずは月1回の自動入金(無料)を基本とし、必要に応じてPayPay銀行の活用を検討するのが賢い活用方法です。

「PayPayマイストアライトプラン」への加入を検討

「PayPayマイストア ライトプラン」(月額1,980円/店舗)に加入すると、決済手数料が1.98%から1.60%に引き下げられます。さらに、お客さまが自店のPayPayアカウントをフォローできる機能や、フォロワーに対してクーポンやセール情報を配信できる機能が使えるようになります。これにより、お客さまとの継続的な接点を持ち、リピートでのご利用を促進できます。手数料の削減と販促機能の強化を両立できる、戦略的な活用方法です。

PayPayの手数料は、導入費用などが無料である一方、決済手数料や入金手数料は発生します。しかし、本記事の比較表で示した通り、その料率は他の主要なキャッシュレス決済サービスに比べて安価なのが特長です。

加えて、圧倒的な集客力や販促機能、早い入金サイクルといったメリットを踏まえ、自社の事業成長に繋がるか見極めることが、導入成功の鍵と言えるでしょう。

PayPayの導入をご検討中の事業者さまには、決済代行会社であるDGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)の活用をおすすめします。

DGFTの総合決済サービスを介することで、PayPayだけでなく、各種クレジットカードや他のQRコード決済、コンビニ決済などを一度の契約でまとめて導入可能です。これにより、事業者さまの煩雑な契約・システム開発・経理業務の手間を大幅に削減し、ビジネスのコア業務に集中できる環境を構築します。

ぜひお気軽にご相談ください。

             

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